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プンパーニッケル1 (製パン理論1)

-プロローグ-

プンパーニッケルについてかる~く書こうと思ったのに、
気づいたらガチガチの勉強内容になってしまった上、
書きたいことがどんどん出てきて、一回では収まりまセン!

ということで、本気でドイツパンの勉強がしたい方だけにお薦めの内容デス。
しかも明日以降に続く・・・だし。
毎月最後にこのブログで、「ドイツパン理論」の月末テストでもしましょうかってノリ。

軽めのお話が好きな方は
最後の「今日のランチ(賄い)」だけ見てくだサイ。
では、本文。

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3月末にドイツの義父母宅へ行った時に、久々に近所のスーパーに入ってみました。
自家製パン100%の我が家ですが、たまーに「明日焼かなきゃな~」と思いつつ
心のどこかで、「じゃ、今からサワー種も仕込まなきゃ。ちょっとメンドー」
なんて思うこともあります。
そだ!ドイツで長期保存のきくパンを仕入れておこ!って思って、
包装されたパンの陳列された棚を見てビックリ!!
プンパーニッケルとそれに似た黒パンがこんなにいっぱい!!

・・・あ、たぶん、ドイツに住んでたらビックリしないのだと思いますヨ。
うちも何だかんだ言って、もうスイス生活丸6年デスヨ!!
ドイツが3年半+マイスターコース半年=4年だったので、スイスの方が長くなっちゃってマス。
恐ろしいことです。




上で「プンパーニッケルとそれに似た黒パン」とあえて書いたのは、
プンパーニッケルっていうのは、
「16時間以上かけて焼かれたRoggenschrotbrot(ライ麦あら引き粉パン、
つまり、ライ麦のあらびき粉が総粉量の90%以上でなきゃいけない)
っていう定義があるからです。

f0141507_336264.jpgそういうわけで、私が今食べてるこのパン(←)はでっかく Dinkel+Grünkern なんて書いてあるところを見るとすでにプンパーニッケルではありませんし、実際パッケージのどこにも「プンパーニッケル」とは書いてありません。

マイスターコースでも、食品の表示義務しっかり勉強させられますからね~、パン業界。
やばい・・・・ネタがどんどん出てきます・・・パンの理論とか話し始めると止まりまセン!
製パン理論の中の表示義務について少し詳しく述べます。

商品名として Bio Dinkel(スペルト小麦)+Grünkern(グリューンケルン=Dinkelを青いまま刈り取って燻したもの)と大きく書いてあるので、これがメインに入っているのかと思いきや、Verkehrsbezeichnung(流通名=「名称」)は、Vollkornbrot mit Roggen, Dinkel und Grünkern となっていてますので、どうも量もこの順番で入っている模様。

原材料をみると、やっぱりそう。
ライ麦全粒あら引き粉 36%
ライ麦全粒粉 13%
スペルト小麦 8%
グリューンケルン 2%
その他に、水、塩、Apfelfaser(リンゴの絞りカス=繊維)、イースト

さて、ここで少し疑問を抱きませんか?穀物の割合を全部足しても100%になりませんよね?
私のレシピやパン屋さんでのパンの表示は ライ麦60%+小麦40%のロッゲンミッシュブロートなど、かならず100%になるのに。

すでに包装してある商品(もちろんパンも)は、商品の重さが100%で、その中でそれぞれの材料が占める割合を書くことになってるんデス。ですから、このパンの材料のうち、穀物を全部足すと59%というのは正しいということになります。

プンパーニッケルのTAはだいたい190ですし、16時間焼成すると言っても蓋をした状態で蒸し焼きという感じなので、Backverlust(焼成で蒸発する水分の減少率)はほとんどないと仮定して計算すると、もともとの総粉量の内訳は、
ライ麦全粒あら引き粉 61%
ライ麦全粒粉 22%
スペルト小麦 13%
グリューンケルン 3% ぐらいになるのではないかと分かります。

あ~、面白かった、久々の製パン理論。(自己満足デスが)
明日はもっと製パン(プンパーニッケル)の科学の部分をば。

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ということで、今日のランチはコレ・・・また食べすぎ。
一番手前のは、ファラフェルの上にズッキーニ、ニンジン、根セロリのソテーが重ねてあるのです。なんでも今日のシェフのテーマは「ポーカー」だそうで・・・よく分かりません。学生たちにトランプを引かせてて、「エースが出るとメニューがタダ(最大8名まで)」ってやってました。
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by deutschebaeckerin | 2008-04-17 04:06 | パン | Comments(4)
Commented by toko at 2008-04-17 05:11 x
プンパーニッケルは日本に持って帰ってくるもののひとつですね・・・
表示の見方大事です!!だいぶ日本も厳しくなってきたので・・・・
講義ありがとうございます!!!!
Commented by deutschebaeckerin at 2008-04-17 13:58
tokoさん、プンパーニッケルって日持ちしますもんね~。
表示とかパンの名前の付け方とか、消費者保護のために
いろいろ決まりがあるんですよ。
私はイキナリこういう世界に入っちゃったので面白いって思えますけど、
適当に名前つけていい状況にいた人とかだと面倒って思うのかなぁ・・・
などと思ったりもします。
Commented by nussdorf at 2008-04-17 14:01
みちえさん、ものすごーく久しぶりに書き込みいたします。以前、本家サイトでBroetchenの呼称分布調査していたときに書き込みをしたことがあるおけいはんです。
今回の、この写真だけでも「おおっ」と反応していたのに、「パン講義」には大興奮です(しかも語尾が「のだめ」だし)。こういう包装の黒パンはいくつか輸入されているので日本でもときどき買いますが、使われている穀物の組み合わせを見るとしても、配合率までは見てませんでしたよ~。これからも楽しみにしてます!
Commented by deutschebaeckerin at 2008-04-17 22:46
おけいはん、お久しぶりデス!!いや~懐かしい方々にコメントいただくと、ますます嬉しいです。なんだかしばらくサボっててすみませんデシタ。
今日帰ってきますが、今週ダンナがいなくてなんだかずっとこの黒パン食べてたら、結構イヤになってきました。二人で食べてたら半分のスピードでなくなったのでしょうけど・・・内容量も大事ですネ(笑)。あともうちょっと食べたいってぐらいでなくなるのがちょうど良いんでしょう~。


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