天然酵母 ③

私の酵母ちゃんはお元気なようで、夕方にはまた泡ぶくぶくぶく・・・とすごい状態。でも、この野生酵母がどれぐらい強くてパン作りにどれぐらい威力を発揮してくれるのかは未知数。いきなり、この酵母液でパンを作ろうとして、粉と混ぜたとたん、粉についている酵母や雑菌にやられてしまってはしょうがないので、バックフェルメントを起こす要領で、とりあえず昨日の19時30分に粉と混ぜて、グルントアザッツを作ることにしました。その前に、サクランボは浸透圧ですっかり甘みも抜けたようで全てが浮いてしまったので、酵母液は濾して、また蜂蜜と水を足しました。

金曜日 19:30 室温22℃
酵母液 60g
小麦全粒粉 30g
小麦粉タイプ550 20g

f0141507_1722569.jpg写真はそれから12時間後の様子です。
グルントアンザッツ(生地)の体積は2倍。
フタを開けた瞬間フワッとアルコールのにおいがしました。
酵母液の表面にも泡がまた沢山出ています。



そこで、バックフェルメント起こしの2日目のように、更に次のものを混ぜて固めの生地を作りました。

土曜日 7:30 室温22℃
1日目の生地 全部
酵母液 20g
小麦全粒粉 40g
小麦粉タイプ550 40g

f0141507_17345713.jpgこれからパン作りをするとして、とりあえず「天然酵母の種起こし」というのは、自然界の酵母を取り出す作業であって、取り出してしまえば、それがどれぐらいの力があるのかは未知数でコントロールしにくいということ以外は、極微量のイーストを増殖させてパンを作ることとあまり変わりはないような気がします。前にも書きましたとおり、イーストは化学合成物質などではなく、パン作りに適した菌株を取り出して純粋培養したものなので、もっと扱い易くて確実なだけなんだと思うんですよね。ということで、今朝はアンザッツ作りと平行して、ご覧のように針の先で僅かにすくった程度の生イースト、砂糖小さじ1/2、水を混ぜて、同じように酵母を増やしてみるということを始めてみました。日本ではドライイーストが主流なので、私もドライイーストでやろうと思ったのですが、残念ながら切らしていました。去年の夏に日本でパン作りをした時に、日本のインスタントドライイーストを使う時は、こちらの生イーストのレシピ分量の1/4~1/3でやるとちょうど良い感じでしたので、今回の実験はとりあえず、ドライイーストであればあの小さな顆粒1/2粒(めちゃめちゃ少ないでしょ)ぐらいでしょうか。さて、この極々微量のイーストからできたパンと天然酵母のパン、どんな結果になるのでしょうか。

ただいま10:30です。すでに生地を入れたビンの底には気泡が沢山見えていますし、極々微量イースト水の方も、底には気泡がいっぱい見えてます。さすがパン作りに適した酵母の威力はすごいですね。しかし、私はこれから泊りがけでおでかけがありますので、これから両者には冷蔵庫でお休みしていただきたいと思います~。
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by deutschebaeckerin | 2007-06-30 17:43 | パン | Comments(8)
Commented by ろび at 2007-06-30 20:59 x
こんにちは。なんだか理科の実験のようで楽しそうですね。
趣味程度ですが、ロンドンでパンを習い始めて、やっと自分で「美味しい」と思えるパンを作れるようになりました。材料をレシピどおりにしっかり計ることに一生懸命で、自分で酵母を作ったりすることなんて、まだまだ興味ももてないのですが、いつか余裕が出てきたら挑戦してみたいなと思います。でも酵母がそのようにできるなんて知らなかったです。さくらんぼとハチミツからできるなんて、自然て不思議。
Commented by tom at 2007-07-01 00:46 x
とってもお勉強になります。 酵母液からは、普通は元種を作って、(やはり、3段階くらいにするのが一般的のようです)それからパンを焼くのですが、 どうしてそれをやるか、ということについては、 今まであらゆるサイトを見た限り、 明確な理由はありませんでした。 そのほうが、パンの発酵が安定するとかいてありましたが。 けれども、ザワータイヒのところでも、みちえさんが丁寧に説明してくださっているように、雑菌の繁殖を抑え、必要菌を増やしてあげるためなのですね。 とすると、 その3段階でも、人によっていろいろとやり方があるのですが、 最初柔らかな生地、次に硬い生地でやっていくというのは、一番理論性があるような。  人によって、硬い生地、硬い生地で増やしていく場合、 とても柔らかな生地のまま増やす場合もあるのですが・・・・    とっても面白いです。 続けてくださいね。  
Commented by ちむ at 2007-07-01 05:50 x
はじめまして。パン作りを始めたころにmichieさんのHPに出会って以来のファンです。久しぶりに遊びに来ましたらブログが!楽しみが増えました。
michieさんの天然酵母のお話、興味深く読ませていただきました。私も天然酵母が安全、すばらしい!みたいなある種の宗教的な雰囲気が疑問で、我が意を得たり、でした。
天然酵母を起こすのは実験のようで好きですが、酸味がどうしても好きになれません。ザワーもそれだけでは個性が強すぎていつもイーストにも手伝ってもらっています。
michieさんの酵母ちゃんがどうなるか楽しみに経過を見守らせていただきます!
Commented by toko at 2007-07-01 22:43 x
ただいま戻りました。まだいろいろブログの記事を読んでいないのでコメントしようか迷ったのですが、お知らせまで。
BIOのお店で、ザワータイクと、バックフェルメント手に入れました。
なんと、みちえさんから教えてもらったボーフムのビオのお店には
日本語が話せるドイツ人の女の人がいました。日本にいたことがあるそうです。デュッセルドルフのほうは、最寄の駅まではいけたのですが、
(車で行くはずが列車で行くことになり・・・)
アクシデントがあって、駅で引き返すことになってしまいました残念。
ビオナーデも飲んできました。楽しみポイントが
いろいろアクシデントで消えて、結局みちえさんのアドバイスが私の唯一の楽しみに!!本当にアドバイスいただけて助かりました!
取り急ぎお礼まで。
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-02 16:30
ろびさん、パン作りって理科っていうより、もっと細かく言うと生物と化学の勉強が多いですね。お菓子は化学かな。生き物みたいだから、パン作りの方が好きです。理論は先人達の知恵の結集とその背景の分析なので、とても大事なことなんですよ。

tomさん、最終的に仕上げるフォルザワーのことですが、ドイツの今の常識では柔らかめが普通ですかね。昔は固めが多かったのですが、それは全部手作業だったから、その方が扱い易い(運び易い)という理由からで。ドイツの粉の品質も昔と今ではかなり違うので、昔のやり方やレシピに固執するべきではないというのが、業界の主流な意見ですね。でも、個性を出すには他と違うことをすべきですし、ま、何が正解とは言いにくいですね。
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-02 17:14
ちむさん、白い粉の中種を継いでいくと酸っぱくなりやすいですよね。ですから、私も中種の種継ぎはせず、使いきりにします。サワー種でも全粒粉が混ざった方が酸がミネラルによって中和されるのでpH値が下がりにくいとかいうことは習ったのですが、中種のことについてはもう少し勉強しないと私も説明できませんが。サワー種もいろんな種類があり、3段階熟成法以外のものでは、イーストを足さないと美味しいパンは出来ないのですし、イーストに手伝ってもらうのは、「美味しいパンを作りたい」という最終目的のためには必須の場合も多いですね。

tokoさん、ドイツ楽しかったようでよかったですね。Bochumのパン屋さんに日本語の分かる方がいらっしゃったなんて面白いですねー。貴重な体験ができてよかったですね!!バックフェルメントのパンに挑戦できますね!
Commented by tan at 2007-07-03 16:59 x
すくすくじゃなく、ぶくぶくと育って行く酵母、とっても面白いですね。化学的、生物学的説明も興味深いです。いつもながら、公開してくれて、ありがとう! お陰さまでここ数日で、「どうしてこうするのかな」と思っていた疑問がいくつも氷解しました。だからってパン作りがうまくなるわけじゃないかもしれないけれど、なぜなのかが分かると、目指す状態も分かってくる気がします。引き続き、楽しみにしています! どんなパンになるのかな。
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-03 22:54
tanさん、理論って面白いでしょ~。おっしゃる通りで、なぜかが分かると目標設定もし易くなりますよね。一応明日イーストの方を焼き上げたら、今回のシリーズはとりあえず〆にするつもりですが、最後までぜひお付き合いを。


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