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天然酵母 ②

f0141507_19422248.jpg一昨日の午後に仕込んだ「サクランボ+蜂蜜酵母」ちゃんは順調に増殖してくれているようです。泡も沢山でていますし、フワッとアップルシードルのようなアルコールの香りもしていますので、「アルコール発酵」している、つまり酵母が優勢でいてくれているようです。

サワー種の種起こしの場合の話ですが、仕込んで最初はいろんな菌(中には体に悪いものも)が数を増やします。そこで、間引きして粉と水を足してという作業を繰り返していくと、だんだんと乳酸菌と酵母が優勢になってきます。というのは、乳酸菌は発酵によって多量の乳酸や酢酸を作り出しつつ、環境のpH値を下げながらも増殖しますが、一方、多くの微生物は酸性の環境に弱いので死滅していくのです。自分に有利な環境を作り出しながら増殖する乳酸菌、そして、酸に強い酵母が生き残っていくのが、サワー種の起こし方なのです。



さて、この知識をふまえて考えると、とりあえず私の「サクランボ+蜂蜜酵母」ちゃんは、香りと状態から言ってもカビや雑菌が繁殖しているのではないようなので、第一段階クリアですね。しかし、「アルコール発酵」はパン生地作りの時にしてもらいたいもので、とりあえず今の段階で必要なものではありません。今は酵母ちゃんに数を増やしてもらうことが第一です。昨日書いた酵母のエネルギー獲得の方法のうち、呼吸することによって生き続けて増殖し続けてもらう方が良いと思いますし、実際、酸素がある状態の方が増殖には良いのです。

ドイツの教科書によると、呼吸によるネルギー獲得の方法は以下のとおり。
C6H12O6 → 6CO2 + 6H2O
       糖 → 二酸化炭素 + 水

つまり、二酸化炭素はどちらにしても出るということなので、泡がぶくぶく出ているのは酵母が生きている証拠の一つなのでしょうね。

そして、糖をエサにしながら呼吸する時の条件は
- 十分に酸素があること
- 環境の温度が26℃を超えないこと
と書かれています。

一方、酵母にとってのアルコール発酵の最適な条件は
- 酸素がないこと
- 環境の温度は27℃~38℃

つまり、酵母の「有酸素呼吸」と「発酵」の最適温度は違うということのようです。有酸素呼吸の時の方が増殖しやすいので(無酸素の発酵の時でも増殖はありますが)、パン生地作りと同じ感覚で温かいところにおいておくのは、酵母作りにおいては、ちょっと違うといということのようですね。最初に書いたとおり、私の酵母ちゃんはアルコールを作りだしているので、すこし水で薄めてあげて、またエサとして少し蜂蜜を入れてあげて、空気が入るように時々かき混ぜてあげたいと思います。
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by deutschebaeckerin | 2007-06-29 19:48 | パン | Comments(9)
Commented by Mari at 2007-07-03 21:17 x
私がいつも使っているものは、瓶が3つ差せるようになっていて、温度は25度の設定になっています。週2回~3回3段を、作り始めてからずっとつないでますが、とてもいい感じなんです。アンシュテルグートを使い切るのがたいへんなので、間引きはほとんど捨ててしまってます。(もったいないのですが..)
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-03 23:02
Mariさん、イーストを加えれば1段階熟成法でもライ麦100%パンはできるんですよ。そしたら捨てる必要はなくなります~。そのうち気が向いたらいつか一段階法も書きましょう。イースト製造は20℃~26℃でされるそうです。酵母が一番増える温度みたいですね。
Commented by Mari at 2007-07-04 00:19 x
さすが~みちえさん(というか私にとってはドイツパンの師匠)イーストを加えての一段階法は非常に興味津々です。私こんなにパン作ってますが、テリブルツーの娘と日々戦ってまして(笑)。いつか気が向いたときで十分結構です。ありがとうございます。
(しかしみちえさんのレシピはひとつのバイブルですね。)
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-04 02:28
一段階ってめちゃめちゃ簡単なんですよー。私がマイスターコースに通ってたヴァインハイム式っていうのは、全粒粉ならTA200でアンシュテルグートは粉の10%、タイプの低いライ麦粉ならTA180でアンシュテルグートは5%です。最初32度で仕込み、16時間後に28度だったかな(26℃だったか)にだんだんさがるように置いておくだけ。ライ麦100%のパンの場合は、ザワー30%~35%でいいです。味は調節してください。イーストは2%入れます。そのうち詳しく書きますが、とりあえず、これだけ!!
Commented by Mari at 2007-07-04 10:18 x
うれしいです..涙。結局すべて書いてくださって、十分すぎるぐらいです。これは早速作らなければ。よーし今から早速ヴァインハイム式やらせていただきます。ほんとに感謝感激ですよ~~
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-04 19:38
さすが良く作られてるMariさん、こんな簡素な説明でご理解いただけるなんて、私も感動!味は調節してくださいというのは、サワーの量などです。作ってみて、酸っぱすぎたら減らしたりすればいいですよー。ちなみに、私は30%で作ってました。35%だと少し酸っぱすぎて。成功をお祈りしてます!
あと、ヴァインハイム式は冷蔵庫で3日ぐらい置いておいてOKです!
Commented by Mari at 2007-07-07 05:32 x
ヴァインハイム式やらせていただきました。まだ一回しかやってませんが、確かに35%だと少し酸っぱすぎますね。(笑)いつもの100%は40%でもぜんぜん酸っぱさを感じないので、正直びっくりです。それと、自分の計算が違ってないか何度も見直したぐらい、でも最後の捏ねの感覚がぜんぜん違って。お味は..30%を作ってみてからレポートさせてください。100%ロッゲンって奥が深い...もう少し勉強させていただきます。
Commented by Mari at 2007-07-07 06:06 x
そうそう、前々回のコメントのあとすぐに作りだしたんですが、娘が40度の熱出して、それでご報告が1日遅れてしまいました。
Commented by deutschebaeckerin at 2007-07-07 13:58
Mariさん、ご報告ありがとうございます。普段からサワー種づくりをされているMariさんだからこそのコメントですね。勉強になります。私は平衡して2つの熟成法を比較したわけではなかったので。
お嬢さん、大変!そんな高熱・・・心配ですね・・・。お大事に。


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